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2019年11月

2019.11.29

権利の確保

空き家の予防まずやるべきことは、権利の確保です。不動産の契約行為は、権利を持つ当事者本人が、契約する意思を明確に示さなければならないからです。したがって、親から相続した不動産の相続登記がされていない場合や、当事者が認知症である場合は契約行為を行うことができません。

空き家等の未活用の不動産では、相続登記がされていないケースはよくあります。現在の法律では、相続登記に法的な期限はないからです。しかし、相続登記には法定相続人全員の同意が必要なため、長期間放置しておくと法定相続人の人数が増えて同意を取るのが難しくなります。最近話題になっている所有者不明土地という問題というのは、何代にもわたって相続登記がされなかったことによる相続人不明が原因であり、相続登記の義務化も検討されています。相続人が高齢者の場合、認知症になって相続登記ができなくなるリスクもあるので注意が必要です。

もし当事者が認知症となってしまった場合は、家庭裁判所の成年後見の手続きが必要です。仮に親族全員の同意があったとしても、成年後見手続きを経ずに行った契約行為は無効となってしまいます。成年後見には後見人の選任等の煩雑な手続きがあり、最低でも3~4ヵ月の期間と相応の費用がかかります。相続登記も成年後見も司法書士等の専門家へ依頼することになりますので、早めに相談することをお勧めします。


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2019.11.28

空き家相談の基本

安曇野市では2016年に官民の協働で安曇野暮らし支援協議会を設立し、移住支援や空家活用に取り組んでいます。2017年春には安曇野市空き家バンクを立ち上げ、協力事業者の空家物件の情報をサイトに掲載しています。2019年秋には空家活用を希望する所有者に対して協力事業者リストを配布し、未活用の空家の掘り起こしに取り組みはじめました。私も支援協議会の委員として、空き家バンクや安曇野暮らしセミナー等に協力しています。

私のところにも多くの空家相談の依頼がありますが、具体的な進め方や手順がわからずに戸惑う相談者の声も寄せられています。安曇野市の空き家バンク制度の理解が十分でなく、幅広いアドバイスを望む空家所有者と、ビジネスライクな対応をする事業者との間にギャップがあるのかもしれません。

空き家相談にあたって大切なことは、「予防」「診断」「活用」の3つのステップに分けて考えるということです。また、地方の空き家は都会のように価値ある「資産」としての「不動産」ではなく、維持管理負担が大きい「負債」を抱えた「負動産」であるということも重要なポイントです。「資産」であればいかに活用するかが重要ですが、「負債」であればいかにリスクを減らすかが重要だからです。ここでは空家所有者の視点に立ち、近隣の池田町、松川村、筑北村の空き家バンクでの相談事例や、ふるさと回帰支援センターの空き家活用セミナーでの講演内容等を抜粋し、以下の3つのステップに分けてポイントを紹介していきます。

Step1 空き家の予防

Step2 空き家の診断

Step3 空き家の活用

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