空家活用の考え方
空き家の活用を考える場合、都会と地方では前提条件が大きく異なることを理解しておく必要があります。地方の空き家は都会のように価値ある「資産」としての「不動産」ではなく、維持管理負担が大きい「負債」を抱えた「負動産」であることが多いからです。「資産」であればいかに活用するかが重要ですが、「負債」であればいかにリスクを減らすかが重要になるのです。
地方の田園都市である安曇野で、維持管理負担に加えてさらに投資する資産価値のある不動産は、安曇野市土地利用ガイドラインで都市機能の増進を図るとされる5つの拠点市街区域周辺に限られます。市内のほとんどを占める田園環境区域や別荘が点在する山麓保養区域の空き家の場合は、維持管理負担が大きい「負動産」のリスク軽減を優先する必要があるのです。空き家の活用というと、都会のように投資しても収益が得られると考えがちですが、リスク軽減には売却(処分)が重要な選択肢であることを理解しておきましょう。