【住まいの概念】

1995年に埼玉から安曇野に移住(Iターン)し、2002年に自らの移住経験を生かして移住のサポートを行う(有)ライフポート安曇野を設立しました。おかげさまで、今までに約100組の安曇野移住のお手伝いをさせていただきました。また、安曇野市の安曇野暮らし支援協議会の委員、NPO法人安曇野ふるさとづくり応援団の事務局長として、安曇野暮らしセミナーや体験会の講師、景観まちづくり活動等も行っています。

ネットで気軽に不動産情報が得られるようになりましたが、「住まい」=「物件」ではありません。「住まい」とは、伝統文化や地域コミュニティを含む定性的な「暮らし」を含むものであり、定量的な土地や建物の「物件」に特化しているネットサーフィンだけでは完結しないのです。「住まい」を選ぶ際には順序があり、「物件」は一番最後というのが不動産業に携わるプロの鉄則です。まずは安曇野での暮らしをイメージし、その暮らしにあった地域を選び、そして最後に物件を選ぶのです。地域を選ぶためには、”地域コミュニティの理解”や“安曇野暮らし”の視点が欠かせないのです。

ここでは、過去の安曇野暮らしセミナーや体験会の内容を抜粋し、安曇野への移住やIターンに役立つポイントを紹介していきますので、参考にしてもらえれば幸いです。尚、メール会員に登録いただくと、安曇野の移住や景観まちづくりに役立つ情報を毎週お届けしています。仲介料割引等の特典もありますので是非ご登録ください。

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安曇野暮らしのススメ

安曇野市が安曇野暮らし支援協議会と協力して作成した移住応援ガイドブック「安曇野暮らしのススメ」。2013年の第1版に続いて2016年に第2版を発行し、 観光とは異なる暮らしという視点で編集した、移住者には必見のバイブルと言えるガイドブックです。

移住体験談や地域コミュニティに重点を置いて編集されているのが大きな特徴で、私も「安曇野に暮らして見えたモノ」と題してコラムを掲載しています。A4版フルカラー20ページで、安曇野暮らし支援協議会主催ののセミナーや体験会で配布すると共に、下記よりダウンロードが可能です。

住宅診断(建物状況調査)

安曇野での田舎暮らしに人気のある中古住宅や中古別荘の購入。しかし、不動産と建築の両方の知識が必要な中古住宅の購入は、不動産取引の中でも最も判断が難しい取引と言われています。2016年6月に宅建業法が改正され、媒介契約時の斡旋の可否や重要事項での説明が2018年4月に義務化されましたが、義務化されたのはあくまでも可否の説明だけで、住宅診断の実施は任意に過ぎません。また、対象となる住宅診断は、登録を受けた建築士が行う建物状況調査のみに限定され、しかも地球温暖化により被害が増加している床下の白蟻被害は免責となっているので注意が必要です。

2020年4月の民法改正で従来の瑕疵担保責任は契約不適合責任となり、契約時の正しい状況把握の必要性が高まります。中古住宅の取引にあたっては、床下の白蟻調査を含む住宅診断は必須。住宅診断を受けずに中古住宅を購入することは、車検の無い中古車を買うようなものです。

安曇野で多数の住宅診断実績があり、安曇野市空家活用協働事業に採択されたNEX-T安曇野では、建築士による建物状況調査に加えて白蟻調査も行っています。中古住宅購入にあたっては、住宅診断により建物の状況をきちんと把握をした上で、適切なリフォーム費も含めた総予算にて検討することをお勧めします。

 

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長野県あんしん空家補助

長野県では住宅診断(ホームインスペクション)の普及を目的に、2016年度からあんしん空き家流通促進補助事業を行っています。原則として空き家所有者を対象とした補助となっていますが、中古住宅の売買契約を締結した買主にも適用することが可能です。ただし、買主が利用する場合、売主との交渉や住宅診断の手配、申請書類の準備等に経験と知識が必要で、残念ながら活用例は多くありません。

当社が加盟するNEX-T安曇野では、補助金を活用した住宅診断を積極的に行っています。他社で広告販売している物件についても、当社が買主側の仲介として関わることで、住宅診断の交渉や手配、申請のサポートが可能です。ただし、他社へ資料請求等をした後から当社が関わることはできませんので、住宅診断を希望する場合は必ず事前に相談をお願いします。

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不動産セカンドオピニオン

手術等の重大な決断をする時に、当事者以外の第三者の医師に意見を求める「セカンドオピニオン」。医療分野では一般的になりつつありますが、不動産分野にも広がっているのを知っていますか?不動産取引は高額で難解であるにもかかわらず、取引業者から十分な説明を得られないままに決断を急かされるケースが多く見受けられるからです。

特に都会からの移住(Iターン)者に人気のある中古住宅取引においては、不動産の知識だけでなく、住宅診断等の建築に関わることや地域コミュニティ等の安曇野暮らし全般への理解も欠かせません。なんとなく疑問や不安を持ちつつも、流されるまま取引を進めようとしていませんか?そんな時は一度立ち止まり、取引に関わらない第三者の専門家からアドバイスを受ける「セカンドオピニオン」をお勧めします。

安曇野の地理を読み解く

安曇野の地形は、糸魚川静岡構造線の東側が古代海であったフォッサマグナ、西側が北アルプスの伏流水による複合扇状地西端で形成されています。安曇野への移住を考える上で、地震や大雨等の自然災害にも影響を与える地理の知識は欠かせません。

私が専門とする不動産は地理に密接に関わることから、「安曇野の地形から暮らしにつながる地理を読み解く」をテーマにココブラの案内人を担当しています。3年間で安曇野の地理に関わる「湧水」「扇状地」「堰」等をキーワードに、5コースにて15回開催しました。2023年春も4月15日に三角島、5月20日に黒沢川、6月10日に有明砂の3コースで開催します。

ココブラは、専門分野に特化した案内人による従来とは異なるまち歩きです。私の他にも個性的な案内人がいますので、興味のあるテーマがありましたら是非参加してみてください。

https://cocobura.jp/guide/508/

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2023年公示地価

国土交通省より1月1日現在の公示地価が発表されました。公示地価は国が調査する毎年1月1日現在の地価で、都道府県が調査する7月1日現在の基準地価と共に公共用地等の売買の基準となる地価です。長野県内ではほぼ実勢価格に近い水準となっています。

長野県内は住宅地が+0.1%で1997年以来26年ぶりに上昇し、商業地は△0.5%と31年連続で下落しました。安曇野周辺では、住宅地は安曇野市+0.4%で6年連続、松本市+0.7%で7年連続、塩尻市+0.7%で8年連続の上昇となりました。商業地は安曇野市+0.1%で3年ぶりの上昇、松本市△0.1%で3年連続、塩尻市△0.2%で3年連続の下落となりました。

一方、大町市は住宅地△0.6%商業地△1.3%、池田町は住宅地△0.3%商業地△0.6%、松川村は住宅地△0.5%と下落が続き、都市部と郊外の二極化が進んでいます。詳しくは下記ページをご参照ください。

安曇野市地価

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取引事例と購入者の傾向

当社の約680名のメール会員の約70%は、Iターンを希望する県外在住者または県内に移住して賃貸に居住している県外出身者です。年代としては、約60%が50代以上のセミリタイア層、約40%が40代以下のファミリー層となっています。

最近の当社の取引事例としては、リフォームを前提にした住宅診断済の中古住宅、アルプスの眺望や環境の良い生活利便な土地が主流です。売れ筋価格は中古住宅がリフォーム代込で1200万~1800万、土地が500万~800万となっています。

安曇野ではそもそも都会のように物件数が多くなく、特に県外者が希望するような物件は非常に限られています。地域の特性や取引事例を参に、当社の購入サポート(バイヤーズエージェント)をご利用ください。尚、メール会員 は、会員ページにて成約物件の詳細も閲覧可能です。

取引事例と購入者の傾向(pdf)

 

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安曇野市空家バンク補助金

安曇野市の空家バンク補助制度が昨年9月に拡充されました。空家改修補助は、従来の空家購入の移住者(2/3:80万)に加え、一定の要件を満たす市内在住者(1/3:30万)や定期借家による空家賃借(1/3:40万)も追加されました。また、移住者については、不動産仲介料や引越費用を対象とした空家バンク支援補助(1/3:10万)も新設されています。

尚、補助金の利用には、安曇野市空家バンク の登録物件であることが必要です。また、年度予算のため、予算額に達すると受けられない可能性もあります。NEX-T安曇野として安曇野市空家活用協働事業に取り組む当社がかかわる取引は補助対象となりますが、適用にあたっては細かな条件もありますので、詳しくは安曇野市空家活用係へお問合せください。

空家改修補助(pdf)

空家バンク支援補助(pdf)

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安曇野市人口社会増

長野県より2022年の県内人口統計が発表され、22年ぶりに社会増となりました。安曇野市の社会増は松本市の742人に次ぐ574人で、軽井沢町477人、塩尻市213人等となっています。

増加率を見ると安曇野市が0.61%とトップで、松本市0.31%、塩尻市0.32%の2倍近くで突出しています。また、中信3市で県内増加数の約半数を占め、県外からの移住に伴う人気地域と過疎地域の2極化が進んでいます。

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松本市報道資料より

安曇野の温泉

安曇野への移住にあたっては、温泉付物件も候補となります。ただし、温泉が利用できるのは、山麓保養区域の林間別荘地(有明及び牧の一部)に限られ、原則としてアルプスの眺望や生活の利便性は望めません。

穂高温泉郷と言っても、旅館や別荘地が点在し、明確な温泉旅館街があるわけではありません。約15キロ上流の中房が源泉で、泉質は約70℃のアルカリ性単純性で、肌にやさしく芯から温まる名湯と言われています。給湯口でも約50℃程度と高温なので、かけ流しの湯も多くみられます。温泉の管理は安曇野市が出資する第三セクターの穂高温泉供給(株)行っています。同社は下水の管理も行っており、温泉権の所有者は下水も利用可能ですが、温泉権を放棄すると下水も使えなくなので注意が必要です。。総湯量の関係で原則として新規の引込は難しく、温泉権は既存の権利者から購入する必要があります。

温泉権は当初下水を含めて1口約300万以上で売買されていましたが、最近は原則として売買価格に含まれます。ただし、温泉購入時に名義変更料(5.5万)、10年毎に更新料が必要です。更新料はその時点の設備更新の状況により金額が異なりますが、2022年度更新分は1口33万となっています。また、温泉と下水の基本使用料は年間約15万程度で、住宅用として利用する場合は基本料金を超えることはあまりありません。

 

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