高瀬川、穂高川、犀川が交わる三川合流地域。穂高川と犀川に挟まれた豊科重柳から穂高等々力にかけては、「安曇野わさび田湧水群」として環境省の名水百選にも選ばれています。2016年の名水百選30周年選抜総選挙では、4部門の内観光地と景観の2部門で1位を獲得しました。日量70万トンを誇る豊かな湧水は真夏でも水温が15度程度で、特産のわさび栽培やニジマスの養殖にも利用され、まさに安曇野の代表的な景観と言えるでしょう。
安曇野のには諏訪湖の約100倍の地下水があると言われ、北アルプスの雪解け水が数十年かけて湧き出しています。近年は都市化による水田の減少や工場等による大量の地下水汲上げによる地下水位の低下が懸念され、安曇野市では2013年に地下水保全条例を制定し、県や周辺市町村とも連携して地下水保全に取り組んでいます。
湧水群の最上流にあたる憩いの池には、豊富な湧水の横に名水百選「安曇野わさび田湧水群」の碑が立っています。清らかな水面には梅花藻が咲き、池の周辺は公園として整備されています。ガラス工房や田淵記念館のある安曇野の里にも近く、おひさまのロケが行なわれたせせらぎの小路やわさび田探索路等、涼を求める水辺の散策には最適なオススメの場所です。
安曇野では三郷室山池の睡蓮、青原寺の紫陽花が見頃を迎えました。今年は例年より北アルプスの雪解けが早く、早くも登山シーズンがはじまっています。安曇野を拠点に、北アルプスならではの絶景を是非お楽しみください・・。
山麓線沿いにある曹洞宗の安養山青原寺。室町時代に武田信玄に敗れて自害した、小岩嶽城主小岩盛親の菩提寺として建立された古刹です。
本堂は鬱蒼とした森を抜けた奥にあり、苔むした参道の紫陽花が参拝者を迎えてくれます。また、参道を抜けた左手には大きな池があり、大賀ハスの名所にもなっています。花の見頃は紫陽花が6月下旬から7月中旬、大賀ハスが7月上旬から下旬で、訪れる人も少なく、禅寺らしい厳かな雰囲気で花を楽しめるお気に入りの場所です。
安曇野は200年以上の歴史を持つ「天蚕」の里。室内で飼う蚕(家蚕)が桑の葉で飼育するのに対し、外で飼う天蚕(野蚕)はクヌギやナラの葉で飼育し、「やまこ」や「やままい」とも呼ばれています。「天蚕」の繭から採れる天蚕糸はつやのある光沢としなやかさが特徴で、「繊維のダイヤモンド」と言われています。
最盛期には3000haを超えていた天蚕飼育も、戦争で一時飼育が途絶えてしまいました。その後旧穂高町のはたらきかけで復活しましたが、2010年には疫病の発生で大きな被害を受け、存続の危機を迎えました。現在の飼育農家は穂高有明地区の数件のみで、天蚕糸からできた織物は京都でも最高級の評価を受けています。「天蚕」の幼虫は透き通った緑色で、この季節に最も大きく成長します。
国営アルプスあづみの公園では、里山文化ゾーンに圃場を整備して天蚕飼育に取り組んでいます。さとやま学校の一環としてやまこの教室を開講し、体験活動も行っています。最高級の織物にはちょっと手が出ませんが、手頃な小物類は安曇野のおみやげには最高です。安曇野の宝「天蚕」、梅雨のこの時期でも楽しめますので是非足を運んでみてください。
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安曇野は田植えも終わり、田圃一面に水が入りました。長峰山の山頂からは、水鏡の安曇野が美しい姿を見せています。安曇野市美術館ではバラが満開となり、明科あやめ公園の花菖蒲も咲き始めました。
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田植えがピークを迎え、田んぼに水が入った安曇野。水鏡となった田んぼには残雪の北アルプスが映りこみ、海に浮かぶ島々のような美しい風景となります。
安曇野では連休から田植えが始まり、これから6月にかけて最も美しい季節を迎えます。菜の花やチューリップも満開となり、残雪の北アルプスには雪形が姿を現しました。
安曇野では桜が終わり、常念坊の雪形(ゆきがた)が姿を現し始めました。雪形とは山肌の雪が解けた部分のシルエットのことで、山の名前の由来や農作業の目安となっています。安曇野から見える雪形には、常念岳の「常念坊」「万能鍬」、蝶ヶ岳の「蝶」、東天井岳の「白い子犬」などがあり、雪形が見え始めると安曇野も農作業も本番を迎えます。雪形のピークは5月で、長峰山や光城山の山頂からは複数の雪形を見ることができます。
山の名前はなかなか覚えられないものですが、雪形とセットで覚えると忘れません。北アルプスが最も美しく見えるこの季節、親子で雪形を探してみてはいかがでしょう?
北アルプスを望むのどかな田園風景の中に、屋敷林、堰、道祖神等が点在する安曇野。安曇野の豊かな景観は、そこに暮らす人々によって守り育てられてきたものです。大王わさび農場や碌山美術館も安曇野を代表する景観ですが、それは安曇野の魅力のほんの一端に過ぎません。一般的な観光地とは異なる安曇野の魅力は、人々が暮らす地域を歩いてこそ体感できるものです。
NPO法人安曇野ふるさとづくり応援団主催の安曇野の原風景を巡る「ふるさとウォッチング」。35回目はわさびで栄えた穂高等々力町地区。穂高会館を起点に、穂高川、狐小路、わさび田、養鱒場、道祖神などを訪ね歩き、散策後にぬかくどで炊いたおむすびを味わいます。
安曇野の自然、歴史、文化を学びながら、春の安曇野を一緒に散策してみませんか?参加費は1500円で、申込みは先着順です。申込は下記申込フォームよりお願いします。