碌山美術館と碌山忌
没後109年目を迎えた4月22日は、30歳の若さで亡くなった荻原碌山の命日「碌山忌」。入館無料の開館記念日でもあり、ミュージアムトークやコンサート等の多彩なイベントも開催しています。
1958年に開館した碌山美術館は、早稲田大学教授だった今井兼次氏の設計によるロマネスク教会風の煉瓦建築。旧穂高町が寄付した旧穂高中学校(現穂高東中学校)の敷地の一部に、約30万人の寄付と県と町の補助金で建設されました。当時は中学生も煉瓦の運搬等を手伝い、その縁で現在でも東中学校の生徒が環境整備活動を行うと共に、穂高地区(旧穂高町)の小中学校には碌山の彫刻が飾られています。
館内には重要文化財に指定されている「北條寅吉」「女」をはじめとする碌山の彫刻、碌山や親しかった友人の油彩画やデッサン画等が展示されています。今年は生誕140周年にあたり、9月29日迄特別企画展「傑作《女》を見る」も開催中。2010年に国の登録文化財に指定され、ドラマのロケでも利用されている煉瓦造の建物だけでも十分見る価値があるので、安曇野にお越しの際は是非立寄ってみてください。