10月から地震保険の保険料の算出基準が大きく見直され、保険料が改定されることになりました。同じく10月から緊急地震速報の一般提供も予定されていますので、地震保険についてまとめてみます。
1.地震保険の特徴
一般の火災保険では、地震・噴火・津波による損害とそれらに起因する火災は対象外となっています。1964年の新潟地震をきっかけに、火災保険では対象とならない罹災者を救済する目的で、1966年に地震保険が創設されました。地震保険は国が保険金の支払いを担保する公的な保険です。したがって保険会社に保険利益は無く、原則としてどの保険会社であっても保険料や補償内容は同額となっています。
地震保険は火災保険の付帯契約が条件で、単独での加入はできません。保険料は建築物の構造が木造か非木造で区分され、保険金額は主契約である火災保険の30~50%(建物5000万、家財1000万が上限)となっています。又、火災保険の保険金額が再調達価額で算出されるのに対し、地震保険では時価が基準となります。
2.保険料の改定
現在の地震保険の保険料は、損害保険料率算出機構が過去500年間に発生した歴史地震分析を基準に、都道府県を4等地に区分し算出しています。今回の改定ではこの区分をなくし、確率的地震動予測地図を基準として都道府県毎に算出することになりました。その結果全国平均では7.7%(木造9%、非木造5%)の引下げで、長野県では木造で46%、非木造で52%と大幅な引き下げとなりました。
新基準では当該地域の地盤条件、住宅の建築年代構成等、より実態に近い地震被害を想定して算出しています。したがって、東海地域や東南海地域等、大地震の被害が予想される地域ほど保険料が高くなっており、保険料の金額が居住地の地震被害を予測するひとつの目安にもなります。
今回の保険料の改定に合わせ、既存の建築年割引(10%)と耐震等級割引(10~30%)に加え、免震建築物割引(30%)と耐震診断割引(10%)の2つが新設されました。割引率の大きいものから適用し、割引制度の重複はできません。
3.地震保険料控除の新設
従来の損害保険料控除(所得税1万5千円、住民税1万円)が平成18年12月で廃止となり、平成19年1月から地震保険料控除(所得税5万円、住民税2万5千円)が新設されました。
保険料控除とは支払った保険料の一定額を課税対象外とする制度で、生命保険料や社会保険料等にも適用されています。所得税10%(住民税は一律10%)の人が5万円以上の地震保険料を支払った場合、所得税で5,000円、住民税で2,500円の軽減となります。
4.付帯率と世帯加入率
それでは地震保険への加入は進んでいるのでしょうか?地震保険の加入割合は、付帯率と世帯加入率の2つ指標で計ることができます。付帯率とは新規の火災保険契約に対する地震保険付契約の割合で、2006年度の全国平均は前年比1.4%増の41.7%、長野県は長崎県、富山県に次いで低い23.9%です。
世帯加入率とは世帯数に対する地震保険契約数で、全国平均は20.8%、長野県は長崎県、沖縄県、山形県に次いで低い9.3%にとどまっています。
地震や防災への関心は高まっていますが、まだまだ地震保険の加入には結びついていないのが実状です。保険料の大幅な引き下げとなった長野県は、従来より地震被害の可能性が少なくなったとも言えますが、今回の改正では割引制度や地震保険料控除等の優遇措置も盛り込まれ、より加入しやすくなっています。この機会に地震へのリスクヘッジとして、地震保険の加入についても検討してみてはいかがでしょうか?
詳しくは下記ページをご参照下さい。
http://www.jishin-hoken.net/